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振り返り認知リハビリテーション支援システム

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振り返り認知リハビリテーション支援システム

 高次脳機能障がい者をはじめとする認知機能障がいを持つ症例は年々増加しています.高次脳機能障がいは,リハビリテーションを行うことで進行を阻止することや軽度であれば回復することがあります.一方で,リハビリテーションなどを行うための担当医や施設には限りがあり,不足しているという現状もあります.そこで,本研究では症例自身の在宅においてセンサ技術を用いた遠隔認知リハビリテーションシステムの確立を目指しています.

 認知リハビリテーションの流れとしては,担当医がリハビリ内容を決定,リハビリ(生活行動)を実施,評価,振り返り,内容により次のリハビリを決定というスパイラルモデルとなります.リハビリの実施時にはセンサやカメラなどを用いてリハビリの内容を解析します.その後,認知機能の評価を行います.最後に,取得した映像と評価を症例自身に提示することで,リハビリに対する意欲・症例自身の気づきを抽出します.このようにすることで,症例自身がリハビリに対して前向きに取り組むこともできるようになります.

 

Keywords: 認知リハビリテーション,気づき,意欲,生活行動理解

図 振り返り認知リハビリテーションプログラム

 

1人称視点映像による生活行動認識

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 これまでは,人の行動をモニタリングする場合などは,生活環境にカメラを設置したり,様々なセンサを埋め込んで,人のライフログを取得していました。近年,ウェアラブル端末が盛んに使われるようになっています.ウェアラブル端末を用いることで,一人称をベースとして情報を取得することが出来るため,個々のライフログを取得することが簡単にできます.

 本研究では,ウェアラブルカメラを用いて生活行動(調理や掃除など)を認識しています.カメラから得られた情報で何をしているのかを把握することが,薬の飲み忘れなどのやり忘れていた行動を検出したり,リハビリテーションできちんと指示されていることができていたかを判断することが出来ます.

 

Keywords: 生活行動認識,生活用品認識,物体認識,行動認識

図 生活行動認識

 

生活行動に基づく認識機能評価方式

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認知機能として,注意機能・遂行機能・記憶機能などがあります.これらの機能を検査するためには,専用のキットを用いた方法で評価を行います.テスト形式の方法では,抽象的な課題となっており,生活とはかけ離れた行動をしていることになります.そもそも、評価キットは生活行動(買い物など)から抽象的に作られている部分もあります.

 本研究では,ウェアラブル端末やVR技術を用いて,生活に密着した評価方式の確立を目指しています.例えば,毎日調理をするだけで認知機能のログが取得できるということ.このように,生活を送るだけで,認知機能を評価することで,自分の認知状態をリアルタイムに知ることができ,どういったことに注意する必要があるのかを可視化できます.評価方式については,医学部と連携を行うことで,評価の妥当性などを確立しています.これまで,調理中の視線情報から注意機能の一部が評価できることを示しました.

 

Keywords: 認知機能評価,生活行動理解,センシング

図 調理中における注意機能測定

 

認知トレーニングソフトの開発

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 医学部と連携を行って認知トレーニングソフトの開発を行っています.特にワーキングメモリと注意機能に重点を置いたトレーニングソフトになっており,現在,トレーニングの有効性などを検証している段階です.このトレーニングは個々の課題のレベルに応じて自動で変化することで,自分の限界ギリギリにチャレンジすることが出来るため,トレーニングの効果が期待されています.

 

Keywords: 認知リハビリテーション,認知トレーニング,認知機能評価

図 認知機能トレーニングソフト

 

視覚的注意モデルの研究

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 視線情報は,人間がどこに注意を向けているのかを判断するための重要な要素の一つです.視線の情報を取得するためには,据え置き型のアイトラッカーと呼ばれる高価な機器や最近ではメガネ型のカメラにセンサを取り付けることで,視線を計測するという機器もあります.それぞれの機器の視線計測の精度は高いのですが,高価な部分があります.

 本研究では,単純なカメラから人間の視覚的注意モデルに基づいて視線を推定することを目的としています.通常の視覚的注意モデルはトップダウンとボトムアップと呼ばれるモデルから構成されています.神経心理学の先生からアドバイスをいただき,従来定義されている要素の他に,人間の反応として,顔に反応しやすいなどの現象があります.そこで,神経心理学の先生と共同で,人間の本能的に反応するFFAやEBAなどの反応を考慮したモデルを追加することで,より人間らしい視線の誘導が出来るのではないかと検討しています.

 

Keywords: 視覚的注意モデル,トップダウン注意,ボトムアップ注意,特異注意

図 視覚的注意モデル

 

新任教員と熟練教員の行動解析に関する研究

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 新任教員の課題の一つとして,「教師」として初日から講義をする必要があります. 講義をする機会としては,教育実習や塾などの講師などがありますが, 実際の学校の教壇の雰囲気とは異なります. つまり,新任教員が実際の現場に近い環境で訓練することは困難であると考えています. そこで,新任教員が実際の現場に近い環境で授業を訓練する模擬授業支援システムが重要であります. 模擬授業支援システムは,(1)実世界に近い環境を提示,(2)授業中の教員行動を定量的に評価する, (3)体験映像を振り返る機能(“気づき”を与えること),という3種類の機能が必要である. 現在,(2)授業中の教員の行動を定量的に評価することに着目して研究をしています.

 

Keywords: 教員行動認識,模擬授業,行動評価,教育工学

図 教員行動の解析

 

リアルタイムな認知機能の評価に関する研究

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 高次脳機能障がい者に対するリハビリテーションにおいて,“気づき”を与えることは重要な課題であります.“気づき”を与えるためには,自身の体験映像と現状の認知状態を定量的にした点数を振り返る必要があります.しかし,従来の認知状態を把握するためにはBADSやD-CATと呼ばれる検査キットで把握するため,リアルタイムな状態を把握することが困難で,毎日検査キットを利用することは難しいです.本研究では,日常行動(調理や掃除など)から認知状態を把握する指標を提案し,リアルタイムかつ日々の認知状態の取得を目的として研究しています.

 

Keywords: 認知機能評価,行動理解,物体認識,状態認識

 

器械運動における身体動作の振り返りに関する研究

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 小・中・高等学校で行われる体育授業の器械運動は,学習者が自身の動きを客観的に把握することは難しく,その課題に気づけないという場面が多くあります.また,指導者側も細かな行動を観察することが必要になりますが,瞬時に終わる動きのため原因を見つけることは難しいという問題があります.そこで,本研究では,跳び箱,マット運動などの器械運動における人の動作軌跡の可視化を行い,定量的に振り返りを行うシステムの開発を目指しています.

 現在,開脚飛びにおける定量的な評価方式の検討を行っており,可視化をしております.

 

Keywords: 器械運動,行動理解,行動評価,可視化

 

MisasTer-System:行動心理と体験学習に基づくVR避難訓練システム

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 日本では,東日本大震災などの多くの自然災害が発生しており,近年では台風による被害や南海トラフ地震も予想されています.そのため,災害に対する理解が必要であり,小中学校における義務教育で学ぶことがふさわしいと言われています.これまでにもVR技術を活用した避難訓練システムは開発されていますが,消火活動訓練など,学校現場における“児童・生徒・学生”が行わない訓練が多く,避難指導者側を訓練するシステムとなっています.しかしながら現場の教員に伺うと,児童・生徒・学生などの避難を優先して行う人々の意識は従来のシステムでは変わらないという意見もありました.

 そこで,本研究では,学校の教育現場で行われる避難訓練において,“児童・生徒・学生”のための避難行動の知識の蓄積,意識付けを目指す避難訓練システムの開発を目指しています.

 

Keywords: 避難訓練システム,VR,行動心理,災害訓練,振り返り